もっと釣り行くぞ。

昨日の午後は、桂川のいつもの場所にいた。季節が進み、魚のスレ具合も本格的になって、フライへ出るには出てもすっぽ抜け多数、水面バラしの連続。ひとりで川岸で悶絶しまくっていた。

中年なのに。

けっきょく最終的には、トロ瀬の中からなんとか一匹だけ引きずり出した。ていうか、フライを流していたら途中でヤマメが勝手にかかっていた。羽舟竿はこれがあるから助かる。特有の繊細な〝穂先〟のおかげだ。とにかくボウズ逃れてよかった。

編集部に帰ってきたら、書店取次の地方・小出版流通センターさんから、「山と河が僕の仕事場」と『フライの雑誌』バックナンバーへの大量注文書が届いていた。

養沢毛鉤釣専用釣場さんからも、上州屋八王子店さんからも、最新第108号の追加をいただいた。釣りしてる方が調子いいみたいだ。もっと釣り行くぞ。

「果報は釣って待て」ということわざもある。

ところで昨日は、「パニック・ライズ」の松井真二さんも桂川へ午後からご出勤していた。きっちりプリプリの尺ヤマメを出している。わたしは上述のように、ようやくこっこ1匹。そりゃあ松井さんとは、年季、頻度、ポイント選定力、ライズ視力、アプローチ、キャスト、ドリフト、毛鉤、気合、粘り、根性、ヘンタイ度、何から何まで違うんだけど、それにしてもねえ。

羽舟竿は魚が勝手にかかる。Vスリットグリップのおかげもあるのかもしれない。写真は8フィート・4番・矢竹。第102号の巻末付録で島崎憲司郎さんが投げているのはこの竿。
羽舟竿は魚が勝手にかかる。Vスリットグリップのおかげもあるのかもしれない。写真は8フィート・4番・矢竹。第102号の巻末付録で(↓)、島崎憲司郎さんが投げているのはこの竿。

furoku

Even this bamboo rod is soft and flexible, the lashing power that comes through the rod grip generated by a sharp rotation and centrifugal force which is the result of a pendulum movement using the shoulder as the fulcrum, shoots a long and tight line that does not fall from the berry.

The picture is showing exactly the moment that the leader has just turned and reached the sweet spot in front of the rock sitting at the opposite shore. And by the later rod work, you can see the tip of the line is reaching toward the upper stream.

Rod: Ushyu Rod 8ft #4, 2pc, Yadake(Pseudosasa japonica / known as arrow bamboo), original V-slit grip, a typical limber rod.

Caster: Kenshiro Shimazaki.
Date: Dec14,2013.
Location: Watarase River, Kiryu, Japan.
Photo by Masanori Horiuchi @furainozasshi.

肩を支点とした振り子状の鋭い回転と遠心力によってロッドグリップから生じる鞭のようなパワーが、しなやかなロッドでもベリーが下がらない長いタイトラインを射出する。

画面は、対岸の岩の手前のスイートスポットに向けてリーダーがターンした瞬間。シュート後のロッドワークによって、ラインティップに上流側へのリーチが掛かっている。

ロッド:中村羽舟ロッド(8フィート4番 2ピース)、矢竹製、竹フェルール、Vスリット・グリップ
キャスター:島崎憲司郎
撮影:2013年12月14日
場所:渡良瀬川(群馬県桐生市)
撮影:堀内正徳(フライの雑誌社)

『フライの雑誌』第102号 表紙写真は島崎憲司郎さんの「マシュマロ・マウス」
『フライの雑誌』第102号
表紙写真は島崎憲司郎さんの「マシュマロ・マウス」
バンブーロッド教書[The Cracker Barrel] 
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