釣人専門官さんから電話をいただいた

漁協の経営コンサルという新発想
─ 漁協ががんばって釣り人を呼んだとして、入ったお金を全部放流に使ってしまうのではなくて、次年度以降の事業を行うための人件費に回せられれば、漁協活動の選択肢が広がりますね。
中村 そうなんです。じつは私はこれから、漁協の経営システムの研究をしたいと考えています。私は魚を増やしたくて大学で魚の生態研究をしました。ところがイワナやヤマメの生態が分かっても、現場への落とし込みがないと増殖には結びつきません。それに気づいて以降、産卵場造成の方法とか、在来個体群の保全など、魚を増やすための具体的な技術の研究に入りました。
─ なるほど。
中村 ただ、せっかく技術を開発してもそれを実行してくださる漁協がいないと川に反映させられないんです。欧米であれば川も魚も釣りも政府が管理しています。日本の川や湖では漁協が管理しています。全国を見ると、水産系の知識を持った専門職員のいる漁協は魚の増殖や釣り場作りが上手なんです。ならば漁協が専門職を雇用できる人件費を確保する方法を考えれば、魚や釣り人は増えるのではないかと。
─ それは興味深いアングルですね。
中村 まず全国約860の漁協の収入状況を調べたいんです。…

(『フライの雑誌』89号日本釣り場論より)

上記の記事について、水産庁の釣人専門官さんから「打ち合わせの資料に使いたいので、記事をコピーさせてくれませんか。」とのご依頼をいただいた。もちのろんろん大歓迎で、むしろぜひにと、お願い申し上げた。せっかく記事を作っても効くべきだれかに届けられないと意味がない。

釣り人の立場が良くなったり、釣り場を良くするためにうちの雑誌の記事を使ってくださるなら、こんなにありがたいことはない。

「コピーするとき端っこに小さく〝『フライの雑誌』89号〟って入れといてくださいね。」

と、かわいく申し伝えておいた。今すすめている仕事にもやる気が出た。

『フライの雑誌』89号 日本釣り場論