海フライをまじめに始めようと思うんだ、という旧知の先生から、海で使う6番ロッドのおすすめはありますか? と聞かれた。さっそくメールを書いた。
6番ロッドについてですが、ここ10年のブランクの進化には、目を見張るものがあります。今どきのブランクを使ったフライロッドはどれを選んでも性能面で大外れはありません。わたしの場合の選択基準はメーカーの好き嫌いと価格です。「あそこの竿は使いたくない」というネガ思考が最初にあり、次に「あのお店から買いたい」、「あのメーカー(あの人に)に作ってもらいたい」で選ぶ感じです。
と、具体的なメーカー名をいくつか列記してお送りした。でも後で読み返して、われながらえらそうで、かつ性格がねじ曲がっている文章にヘキエキした。本当に言いたいのはそんなことじゃない。
わたしの海フライの経験は、2003年に鹿児島夢屋の中馬達雄さんから初めてご薫陶を受けて以降、ふだんはたまの家族旅行ついでにそこらの波止や浜、離島のリーフなどでひょいひょいと遊んでいる程度のものなので、他人様へどうこう意見を申し述べる資格はじつはまったくない。
中馬さんが過去15年間の連載で口を酸っぱくして書いてくださった「海フライはまずキャスティングから」についても、そりゃ中馬さんに鹿児島の海で初めてお会いした14年前よりは、格段にそれはもう格段に上手になったのはお天道様が明日も東から昇るくらいの事実だが、ひとたび夢屋の仲間と堤防で並んだら最後、木から降りてきたての猿みたいな我が身の技術レベルを恥じ入るばかりだ。
そこで先生には、今一度こうお伝えしたい。
いま、中馬さんのフライの雑誌への連載をまとめて新しく書き下ろしも加えた単行本、『海フライの本3』を鋭意編集中です。キャスティングをはじめ、ラインシステム、リトリーブ、釣り場の探り方などなど、海フライにどはまりすること間違いない一冊です。もちろんタックル選びの項目もあります。どんぴしゃり「海フライに使う6番ロッドの選び方」というコラムも作ります。春には出版しようと思っていまがんばってます。近々、鹿児島へ行って体当たり取材してきます。
だから先生、期待してください。