カブラーからの呪文

オホーツクの男によると、北海道のテレビは今も「われらがダルビッシュ!」って言って応援してるんだそうだ。ダルが大リーグ行ったの何年前よ。「われらが大谷」「われらが清宮」も絶対言いますよ、とのこと。ちなみに佑ちゃん、中田は道民的にはピンとこないらしい。よく分からない。

さて、こちらも元道民であるカブラー斉藤氏からの次号第113号用の原稿が、締切から3日すぎて届いた。おそるべき早さだ。カブラーに何があったのか。

これが次号のカブラー斉藤さんの原稿。あいかわらず改行ほぼなしのベタ9000字。これを6ページの美しい記事にするのがわたしのしごと。そしてどれだけ美しく編集しても、カブラーはかならず文句を言う。

前にも書いたが、カブラー斉藤さんには今から約15年前、7000文字の約束なのに締め切りを10日もすぎて大学ノートに書きなぐった手書き原稿をファクスで20数枚送ってこられ、そのまま知らんぷりされたことがある。文字数を数えたら30000字くらいあった。あのときはさすがに頭に来たので新宿三丁目の焼鳥屋にカブラー氏を呼び出してビールを飲みながら文句を言った。お代はなぜか私が払った。

〝てぃうようなわけで今回はここまでだ。とはいえ次号からリニューアルとかで長年続いたこの連載も打ち切りの可能性あり。実は全く収まらなかった「迷走!阿寒湖経由で支笏湖へ」編も出来てはいるのではあるが、どこかで発表できるかも不明ではある。まあ長年読んでもらってありがたい事ではある。まあそういうわけだからまたどこかで。〟 

これが今回のカブラー原稿の締め。〈長年続いたこの連載〉とある。正確に言うと1998年の第43号にわたしが書いた「スーパーカブで釣り旅に出る人 積載総重量は70キログラム・オーバー」がカブラー初登場だから誌面では19年のつきあいになる。たった19年かという気がしないでもない。読者に感謝はしても編集者への感謝はないようだ。胸がザワザワしてくるような文章の理由は次号113号で明らかになります。

フライの雑誌-第112号 フライの雑誌大特集オイカワ/カワムツのフライフィッシング(2)
身近なビッグゲーム 中村善一×島崎憲司郎 異分野対談 
画家の視線とシマザキワールド 後篇
○ニジマスものがたり 最終回 ─研究者として、釣り人として 加藤憲司
○連載陣も絶好調
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『フライの雑誌』第112号
本体1,700円+税〈2017年7月31日発行〉
ISBN 978-4-939003-71-4 AMAZON