古タイヤを再生するキノコ鳥取で発見、
天然ゴムを資源化へ自動車のタイヤを分解し、天然ゴムを効率よく取り出すのに利用できる可能性があるキノコを公立鳥取環境大の研究チームが見つけた。リサイクルが進んでいない古タイヤの再資源化に役立つと期待される。…
研究チームは鳥取県内のキノコを調査。枯れ木などに生えるシハイタケとシロカイメンタケから、硫黄の結合を選択的に分解する能力を持つものを見つけた。
古タイヤは焼却したり、そのまま再利用したりすることが多く、天然ゴムとして再資源化されることはほとんどないという。…
同大の佐藤伸准教授(応用微生物学)は「企業との共同研究で分解のメカニズムを調べ、5年後をめどにリサイクルに生かしたい」と話している。(産経Biz 2018.5.6)
理屈は全然分からないけど、これがすごいことなのは分かるぞ、というナチュラル系ニュース。自然界にはない、人間がつくり出したややこしく面倒なものを、枯れ木に勝手に生えるような自然界そのもののきのこが、かるがると(もしかしたら嫌々ながら?)分解して、元通りにするかもしれない、という。
ペットボトルを食う細菌のニュースにも驚いたが、きのこの方が身近だ。
このすごいきのこニュースの発信元である鳥取環境大研究チームの〈きのこの佐藤さん〉は、じつはイワナ好きのフライフィッシャーマンで、ありがたいことに本誌の読者さん。ほんとにたまたまだけれど、もともと『フライの雑誌』次号114号へ、まさに〈フライフィッシングときのこ〉について原稿を書いていただくことになっていた。じつはもうすでにゲラまで完成している。二重にすごい感じ。
地球をぶっこわしてえらそうにしてる人間のあらゆる活動も、しょせん自然界の大きなことわりの一部だ。なんだかんだぜんぶお釈迦様の手のひらの上ですよねと、非科学頭は思う。『デビルマン』とか『百億の昼と千億の夜』とか。
さんざんやりたい放題やり尽くした人類はいずれ当然の報いを受ける。自ら招いたのっぴきならない惨禍に直面する。ことここに至り、ようやく我が罪業を振り返る。ごめんなさい、反省します、心を入れ替えます、神様どうかたすけてください。
いよいよ絶望の崖っぷちに追いつめられたところで、満を持して大弥勒が登場。期待をうらぎって衆生を救済せず、ガッシャガッシャとぜんぶ踏みつぶして去っていく。
なんにもなくなった世界に、そのうちきのこがはえてくる。
人類が残した古タイヤをもぐもぐと分解してずんずん大きくなる。
ジブリっぽい。
ナウシカ降臨まであと千年。