『フライの雑誌』次号第118号は10月15日の発行予定です。
「優しき水辺」連載第112回目の原稿を、今しがた拝受しました。
斉藤ユキオさんには小社の単行本の装丁画、および誌面の挿入画をたびたび描いていただいています。とりわけ、東日本大震災の直後、第93号(2011年6月)の「東北へ行こう!」特集の際に、斉藤さんからお申し出をいただいて、素敵な東北のイメージイラストを多数お寄せいただいたことは、ずっと忘れません。個人的には16年前の2003年、わたしが小誌編集人を故中沢孝創刊編集長から受け継いだとき、ユキオさんからの連載継続のご快諾がどれだけ心の支えになったことか。節目節目でユキオさんの作品に助けられています。感謝するばかりです。
編集部/堀内正徳
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斉藤ユキオさんの連作連載「優しき水辺」は、2016年12月5日発行の「フライの雑誌」第110号で連載103回を迎えました。
連載100回目にあたる『フライの雑誌』第107号では、過去の連載を記念アーカイブして掲載しました。120点を超える全作品をまるごとカラーで載せるのは物理的に無理でした。
そこで「優しき水辺」第8号〜第109号までの作品一覧を電子ファイルで配布します。これはひとつの日本の現代フライフィッシング史の記録です。
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(2019年9月22日)
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優しき水辺
斉藤ユキオ
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『フライの雑誌』『フライの雑誌』第008号〜第109号 アーカイブ
斉藤ユキオさんの連載「優しき水辺」が、『フライの雑誌』第107号(2015年12月発行)で第100回目を迎えました。本誌第8号(1989年2月発行)から数えて26年間。休載は一号もありません。一人の画家の長期単独連載として、比類がない偉業です。
斉藤ユキオ
イラストレーター
1949年秋田県能代市生まれ
東京都世田谷区在住◎
朝や夕方のまずめどきに川へ行くと、対象が少しぼけて見える。すべてがあいまいに見える。その風景は釣り人はふだんから目にすることが多いが、あの独特な雰囲気の中で釣りをしていると意識が集中する。それがまた気もちいいのだが、彼の絵を見ていると、それが晴れた日中の色彩で描かれた作品であっても、あのまずめどきの雰囲気の中にいるような気にさせられて、妙に気持ちが休まってくる。(中沢孝/第21号1992年)
あらためて連載作品を見返すと、画風は川の瀬音のように変化している。しかしどの一枚を見ても、どうしたって「ユキオさんの絵」だ。だからこそ長く続いてきたのだろう。「優しき水辺」は、折々の胸の内に感じたままを自在に描きつづる一人のアーティストの、川の水がさらさらと流れるような、足どりそのもののだ。そして川は流れつづける。(第107号|編集部/堀内正徳)
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※以下に、アーカイブの一部を紹介します。