使ったことがないフライパターンを、初めてティペットへ結ぶのには勇気が必要です。ましてそれまで世の中になかったフライならなおさらのこと。生エサじゃないんだから。
クロスオーストリッチもマシュマロも最初はそうでした。昨日のDTEも然り。こんなので釣れるのかなあ、と。ためしに投げてみたら、全部よーく釣れました。わはは。
他人様のパターンを丸々コピーするのではつまらない。自分で色々アレンジしていくのが面白い。原型をとどめなくたってかまわない。判断するのは人間じゃなくて魚だから。
よく考えれば、人間が誰もみたことがないフライなら、魚だってみたことがない。そりゃあ釣れるはずです。スレてないんだから。ただし、魚に口を使っていただける勘所を押さえてタイイングされているフライなら、という前提です。
ではその勘所とは何かという話になると、これがむずかしい。いくら考えても試しても、正解も結論もありません。
だって判断するのは魚だから。
30年以上もフライフィッシングの専門誌を出版し続けて、みんなで寄ってたかって一緒になってわいわいやっても、新しい発見がわんさかあって、相変わらずフライフィッシングが楽しいのは、そういうわけです。
というわけで、次号は〈ガガンボ〉特集です。
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第111号特集◎よく釣れる隣人のシマザキフライズより