若い頃から苦手で、今もこの先も、自分は使わないだろうなという言葉がいくつかある。その筆頭は、
〝頭が下がる思いです。〟
なぜ苦手かというと、「思う前に黙って下げろよ。」と思うからで、さらには「君の頭が下がってなんぼのもんじゃ。」と突っ込みたいからだ。苦手な言葉のつぎは、
〝高いところから失礼します。〟
壇上から下々のものへの目線というか、自分は高いところにいるぞという自意識に基づいての言葉だと感じるので嫌い。自分の場合、そのようないわゆる高いところに立つことは一生ないはずだから、関係ないといえば関係ないのだが。あとは、
〝ご起立ください。〟
自分がマイクを持って皆さんへこんな風に呼びかけることは、〝高いところから失礼します。〟以上に絶対ないと断言できる。
最近のプロレス会場では〝ご起立ください。〟がよく使われるので困っている。とくに引退セレモニーや、故人への追悼10カウントゴングなどではかならず出くわす。多くのひとが尊敬する選手であるなら、自分がそのレスラーを好きでなくとも、仕方ないかと同調することもある。
だが、どうでもいいつまらなかった興行の締めかなにかで、どうでもいいつまらない塩レスラーに、さしたる理由もなく軽々しく「ご起立ください。」と言われると、そこはやっぱり意地でも立ちたくない。
ところがである。だったら俺は、会場に集まっている他の観客数百人、数千人からの(起立するぞ)という同調圧力に、果然として立ち向かうかというと、そうではない。微妙な苦笑いをしながら、(足が痛いんですよねえ)みたいに、周りの人へへらへらと愛想笑いをして、背中を丸めて座ったまま誤魔化そうとする。
そんな自分がいとしい。
頭が下がる思いです。
あなたのために教えてあげる体で、「誰それがあなたのことをこう言ってたよ。」とネガ要素を耳打ちしてくる人がいる。経験を重ねて、そういう親切な人とは距離を置くようになった。ごめんね、素直じゃなくて。そういう人は大抵吹かしてるんだ。なんでそんなことするかっていうと、マウントしたいんだろう。
これ、耳打ちされるのがネガ要素だってのがポイント。内容が吹かしだろうがデマだろうが、ポジ要素を耳打ちしてきてくれる人には、「教えてくれてありがとう、本当にありがとう。」と言って仲良くすると、すべていい方向に転ぶ。
としとればとるほど、付き合う人選は大事だなあって思う。
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