プチトラブってる友人が「先にアホなことやったのは向こうだもん。」って言うから、「それ言ったら戦争と同じじゃんか。」と叱ってやった。
そしたら「そりゃそうだ」。
そうだろ。そうなんだよ。
俺、大人になるってこういうことか、って思ってる。
とか言いつつ、久しぶりに腹のたった記事。
解禁日にアマゴを50匹以上釣り殺して喜んでる釣り人も、それを「順調発信」と取り上げる新聞も、頭が古すぎる。申し訳ないけど消えてもらいたいです。
漁協の不見識と、それを放置する内水面行政と、放流魚を殺せるだけ釣り殺す釣り人と、多くの人の長年にわたる啓発と地道な努力を踏みにじる、何も勉強していない旧態依然としたマスコミの構図がいまだにここに。
濃密放流区だから制限なしで楽しんでくださいという設定は、現代の渓流釣り場利用の形態としてどうなのか。岐阜県里川振興課の指導に問題があるのでは。岐阜県水産研究所の渓流魚資源維持増殖の研究成果は、全国各地でものすごく評価されてるのにね。
漁場(じゃないよ釣り場だよ!)のゾーニングですよ、という背景があるなら、釣りジャーナリズムならそこまで書かないと。一行で済むのに書かないんだから、そもそもの意識も知識もないと思われます。
「必要以上の魚を持ち帰らない。私は自分と家族が食べるための魚なら持ち帰っていいと思っています。渓流魚をたくさん釣ってきて、となり近所へ配る時代ではもうありません。」
中村智幸さん講演録(フライの雑誌第114号掲載)
【公開記事】渓流魚をふやすために釣り人ができること
「漁協さんや都道府県が思っているほど、稚魚放流の魚は生き残っていないんです。これからお話しするのは、日本各地のいろいろな川で集めたヤマメ・アマゴ、イワナの計70例のデータの平均値です。データ数が多いので信頼性は高いと言えます。稚魚放流の魚よりも自然繁殖で生まれた魚の生残率は、はるかにいい。自然繁殖魚は6月以降減りはするけど減り具合が非常に低いんです。」
「自然環境がいい川だったら、放流したり禁漁にしなくても魚は増えます。」
〝親魚放流〟〝親魚保護〟という新しい提案(第100号より)
中村智幸さんのこの記事とか、みんな読んでくれればいいのにと心から願う。9年前に掲載。
〈日本のマス釣りをよい方向へ変革していくだろうこういう記事は、ほんと無料で全国民に配布したいんですが、それをすると弊社の首がさらに締まるというジレンマ。いつも本を買って応援してくれる皆様には「ありがとうございます」と深く感謝します。今までもそうだったように、こういう記事はそのうちドカンと効きますから。お楽しみに。〉
と、当時書いた。同年、広島県第5種共同漁業権に係る増殖指針に「親魚放流」が全国初採用、以降は各地で行われている。記事中で「こうだったらいいな」と書いたそのまんまが現実になりました。
目指すところがブレなければ無駄なことは何もない。読者さんはわかってくれるし、支えてくれる。と信じて、出版屋としての立ち位置で地道に活動を続けます。よろです。
ところで、だいぶ遅れている次号第127号は、果たして出るんでしょうか。
動画の中で『フライの雑誌』122号が紹介されています。
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