「フライの雑誌」第129号で紹介した通り、『ムーン・ベアも月を見ている』著者でフライフィッシャーの山﨑晃司さんが、東京農業大学の令和5年度「農大貢献賞」を受賞しました。その特別講演をYouTube上で発見しました。
東京農業大学の令和5年度「農大貢献賞」を受賞した、森林総合科学科 山﨑 晃司 教授の特別講演です。山﨑教授は我が国におけるクマ研究の第一人者として、野生動物の研究において国内外で活躍。今回の特別講演では山﨑教授の研究について、これまでの軌跡を辿りながら、大型動物研究における国内の研究課題、今後に向けて対応したい事項等を山﨑教授が伝えます。
【東京農業大学「農大貢献賞」受賞】山﨑 晃司 教授【特別講演】
~我が国におけるクマ研究の第一人者として、野生動物の研究において国内外で活躍~
もう一つ、【ハカセの提言 #1 クマとの上手な付き合い方】という動画も発見しました。(発見ってなんだという声あり。山﨑さんはクマじゃないんだから。)
クマが人と問題を起こすのは本当に悩ましいことで、なんとかしなくてはいけない。だからといってクマが悪い生き物だとは思わないでいただきたい、と私は思っています。
クマが日本に入ってきたのは、とくにツキノワグマは50万年くらい前です。その後、代々世代を繰り返して今に至っています。言ってみれば、私たち人間が日本に入ってきたのは4万年か3万年か前です。クマは先輩ですよね。
ですから、クマがいなくなればいいとか、悪い動物だと思うのではなくて、どうやったらうまく付き合っていけるかということを、ぜひ考えてもらいたいと思います。
(山﨑晃司さん)
2023年は人里近くでのクマの出没が多いと言われた年でした。ケースによってはクマの排除をも口にするのは、クマの研究者にとって大変きびしいことだと思います。山﨑さんの著書『ムーン・ベアも月を見ている』をぜひ手に取っていただき、クマとの新しい〝付き合い方〟を学んでください。お腹を抱えて笑うシーンも多々。クマと人とのありうべき未来が見えてきます。