『元気な漁村』を出版します
九州・川辺川ダムを生物多様性保全の視点で正面から議論する動きが、生物多様性保全で著名な、地元住まいの専門家から出てこないのは不思議だ。権威や権力に正面からぶつかるばかりが抵抗ではない。でもご自身の影響力を適切に運用することで、世の中の明日をよりよくできる可能性があるならば、覚悟決めて身体張って踏ん張るのが、専門家の責任である。
誰だって立場も職も失いたくないし、大きなところや強い相手と、大ケガ覚悟でけんかしたくない。ただ人の現世での立場なんぞは千年先の自然の秩序を考えたら灰塵にすぎない。外野から無理強いされるものでもないが、あまりにもご都合主義かな。生物多様性保全を唱えるだけなら念仏より簡単だ。
こういう話で想起するのが、水口憲哉さんの以下の文章だ。
「まさに筆者が長年言い続けてきた〝人と魚と水の関係学〟を具体的な社会の動きに対応して、発信したのが『反生態学』、『魔魚狩り』、そして『淡水魚の放射能』ということかもしれない。少数者であり、異端である批判者として事実にもとづき発信してきた。このようなふるまいは、若い人ばかりでなく多くの大人が選ばないことである。しかし、何やってもぼちぼち、大して変わりはないし、よほどの無茶をしない限りどうにかなるのであれば、思うままに発言行動し楽しくやってゆくしかないだろう。」
(釣り場時評72 本誌第98号)
水口先生は、はっきり言ってあちこちに正面衝突しすぎである。でもその一貫した姿勢には全面的な信頼がある。大事なのはあきらめないことだ。フライの雑誌社では、水口憲哉さんの単行本『元気な漁村』を今年出版します。
(「フライの雑誌」131号 トピックス欄 掲載)
フライの雑誌 125(2022夏秋号)
> くわしい内容はこちら
Flyfishing with kids.
一緒に楽しむためのコツとお約束
子供と大人が一緒にフライフィッシングを楽しむためのコツとお約束を、子供と大人で一緒に考えました。お互いが幸せになれるように、子供が子供でいられる時間は本当に短いから。
子供からの声(10〜12歳)|大人からの声|水産庁からの声|子供と遊ぶための道具と技術と心がまえ|釣り人の家族計画|イギリスの場合|「子供釣り場」の魅力と政策性
特別企画◎シマザキワールド16 島崎憲司郎
座談会「みんなで語ろう、ゲーリー・ラフォンテーン」
そして〈シマザキフライズ〉へ
ちっちゃいフライリールが好きなんだ|現役で使えるグリーンハート製ロッド大集合!|湯川の娘 知来要|カワムツはいつ、どこから来たか|海女のゆく末|メガソーラーの問題点
水口憲哉|中馬達雄|川本勉|斉藤ユキオ|カブラー斉藤|大木孝威|荻原魚雷|樋口明雄|島崎憲司郎