昨年末から歯医者さんに通っている。たしか日記を書いてたと思って探したら、じつに15年ぶりであった。当時の様子を読み返すと、なんか楽しそうである。
> 今日は歯医者の日 2009/4/23
> 今日はまた歯医者の日 2009/5/1
この頃、待合室でボーッとしていたら、黄色い帽子をかぶったおさんぽ途中の園児の列がやって来た。「ここ、パパの歯医者さんだよ。」という聞き覚えのある声がしたと思うと、「あ、パパだ。パパ。」と言いながら、小さい人がガラス扉の向こうを一瞬で通りすぎていった。小さな手を振りながら。
というようなこともあった。やっぱり楽しかったかもしれない。
15年ぶりにかかることになって、担当が女先生から旦那の男先生に変わった。
最初の日、受付で女先生と15年ぶりに会った。お久しぶりですぅ、あらぁ変わらないですねえ、いえいえ先生こそ変わらずお綺麗でぇ、あらぁお上手、なんてキャッキャッと挨拶した。
それを見た旦那の男先生が不愉快に思ったのかもしれない。最初の頃、ちょっと痛くされた。「ここ痛いですよね」とか言ってわざわざ触ってくる。痛いの分かってんなら触んないでください。
まあでも、男先生、女先生ともにやさしくて名医である。
今日隣の席になった若者の患者が、女先生に向かって「また歯が取れた。僕は20年歯医者に通ってるがこんなの初めてだ。」と、ついたての向こう側で大声で騒いでいた。とてもウザい。女先生、その若いのを痛くしちゃってください。
おれは50年歯医者通ってるけどここんちが一番名医だと思うよ! と女先生に加勢したいが、男先生がわたしの歯をゴリゴリやってて言えない。若者まだ騒いでいる。こっちの治療が先に終わったので、「ありがとうございました!! とてもよかったです!!」と、向こうへ聞こえるようにお礼を言った。
居酒屋じゃないんだから、歯医者の治療のあとに「とてもよかったです!!」とはどういうことかよく分からない。ついたての向こうで見えない女先生が小声でレスくれた。「おつかれさまでした。おだいじに。」
女先生、がんばってください。
今日も元気だ。
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