公開シンポジウムで、会場から挙手して質問でもなく意見でもなく、ただの自分語りを始めるおじさんが、ままいる。そういう方には進行役が「お時間ですよ」と伝えてさしあげる。
だが、壇上のパネラーが、本人は凄いと思っている自分の成果を、司会も他のパネラーも無視して、延々と自慢しつづけることがある。止められない、止まらない。あれはつらい。聞かされる身はわりと地獄だ。
シンポジウムでは、討論を踏まえて「具体的になにをどうする」を会場のその場で決められるのが一番いい。新しい組織の立ち上げ宣言でもいいし、連絡先や情報の集約場所の決定でもいい。その場でやる。いまはネットがあるから準備しておけばできる。
「これからなにができるか皆で考えよう」と話し合って「今回は有意義だった。またやろう」では、結局のところその場では盛り上がっても、次回開催時までに状況は変わらない。わざわざ集まる意味が薄い。
自分はトラウト・フォーラムでの活動でそれを学んだ。大きな成果はあったが、30年かかった。
〈トラウト・フォーラム〉のしごと 01 02
釣りに関連するシンポジウムの場合、テーマは喫緊の課題であることが多い。問題は目の前にあって差し迫っている。そして、よくない方向へ向かっている。早く手を打ったほうがいい。今から30年かけていられない。
釣りと関わる注目のシンポジウム2選を、『フライの雑誌』で取材します。新刊『元気な漁村』の応援をよろしくお願いします。
さて、
バンバンバザールを長年聴いてきていて、初めてライブへ行った。〈初期のバンバンバザール〉のセットリスト、全部歌えた。吾妻光良さんがゲスト出演、超カッコいい。年齢関係ない。むしろ歳食ってる方がカッコいいと思うのは、自分が歳食ったせいもあると思う。
『元気な漁村 海を守り、にぎやかに暮らす』
水口憲哉(著) (各ネット書店)
魚が減った、漁業は大変だ、水産業の先行きはない、と言われている。これは間違っている。全国の元気な漁村には元気な理由(わけ)がある。
健全な海を持続的に利用すれば環境負荷もコストも低くて、豊かで安全で、おいしい魚を食べられる。
日本の多くの漁村は江戸時代はそんな感じだった。江戸時代から続く〈元気な漁村〉は21世紀の現代も日本各地に残っている。それにはそれぞれの理由がある。
百年後も続く、日本の漁村の未来のために。
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『元気な漁村 海を守り、にぎやかに暮らす』(水口憲哉)【2025年1月】
特集1◎新しい釣り Try New Things 世界を広げる。脱マンネリズム。|特集2◎シマザキフライズはどうなっているのか 島崎憲司郎|釣人専門官ってなぁに 日本釣り場論|釣るためのトラディショナル・スペイキャスト 総まとめ|水口憲哉 新刊『元気な漁村』
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