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【公開記事】〈岐阜県・長良川〉長良川河口堰とサツキマスの自然産卵|『桜鱒の棲む川』(水口憲哉)より

… を染め始める。そして一〇月下旬、産卵期を迎えたサツキマスは、長良川の支流の吉田川、亀尾島川で産卵する。 ところが現在、産卵場のある支流では、堰堤があるために産卵の最適地であった源流部にまで遡上ができず、仕方なく堰堤の下流域で産卵をしている。当然のことながらふ化率は悪いようである。加えて、源流部でのスキー場、ゴルフ場、 …

【公開記事】元気な島の元気な漁村(水辺のアルバム20 水口憲哉)|フライの雑誌-第121号より(2021)

… 「リリース雑感」の五六ページで紹介した渡りのイシダイが再捕された徳島県鞆浦の定置網というのはこの海部町にある。薩南海域の産卵場に向かって南下する渡りのイシダイにとっては、この鞆浦の大型定置網は死の関門と言える。 ところで、生き心地の良い町、海部町の漁業地区鞆浦の暮らしやすさはどうなのだろうか。二〇一八年漁業センサスで …

【公開記事】ニジマスものがたり 第七回(加藤憲司)|フライの雑誌-第112号(2017)掲載

… 残って自然繁殖する可能性はほとんどないからである。 ⒊ ニジマスが自然繁殖した場合、在来種との関係で最も問題になるのは、産卵場を巡る競合ではないかと考える。山上川の例でもわかるように、ニジマスの産卵期は11月~翌年5月まで長期間にわたる。一方、ヤマメ・アマゴやイワナの産卵期は10~11月頃である。 このため、在来種の産卵床内に …

【公開記事】ニジマスものがたり 第四回(加藤憲司)|フライの雑誌-第109号(2016)掲載

… く知られている。従って、かれらは基本的に環境適応能力の高い魚種と考えられる。 要は、冷たい水(10℃前後)と川底が小砂利の産卵場があれば、そこに棲みつくことができるのである。そして、このような場所には大抵の場合エサとなる水生昆虫が生息している。現在ニジマスは世界中で自然繁殖しており、かれらが生息していない大陸は南極だけだ …

産めよ増やせよ川に満ちよ

秩父漁協の手伝いで七輪会、イワナ・ヤマメの人工産卵場づくり。この4人のメンバーで最初に人工産卵場やったのは10年くらい前かな。みんな10年分歳くった。人間の寿命なんて短いな。一人だけこれから全盛期を迎えるのがいるようだが。 作業が終わった後は、大滝道の …

令和3年度〈水産職〉職員募集

… 者、中村智幸さんからの案内(5/20現在) いまだ謎の多いイワナの生態から渓流のゾーニング、喜ばれる釣り場づくり、話題の人工産卵場の作り方まで、渓流魚研究の若手ホープによる最前線の情報が満載。釣り人、学生、漁協、行政マンなど、渓流とイワナを愛する幅広い皆さんへお届けします。まったく新しい〝イワナ本〟の誕生です。イワナ好きは …

よかったよかった

… 種〉〈国内由来外来種〉は釣りや漁業とどう関わるのか? 水産庁釣人専門官に聞いてみた。(2015) 【公開記事】 水産庁が人工産卵場/人工産卵床造成に関する資料を公開(2013) 【公開記事】 〈トラウト・フォーラム〉のしごと 01(2001) 02(2000) 【公開記事】 『バックキャスト Back casts』を読んで サケ科魚類に見る現代の〈新しい野生 …

【公開記事】2020年7月 球磨川大水害から見えたもの(加藤憲司|フライの雑誌-第121号)

… にふさがれた状態では、砂利に埋もれた卵に酸素が供給されない。当然のことながら卵は死んでしまう。 私たちが行ったヤマメの産卵場調査でも、川底からシルトが舞い上がってくる場所では死卵の割合が圧倒的に高かった。北米では、渓魚の産卵場保全のため、森林レンジャーが崩落場所に草のタネをまいたり、木を植えるなどして環境の回復に努め …

【公開記事】ニジマスものがたり 第三回(加藤憲司)|フライの雑誌-第108号(2015)掲載

… わち、体長数センチの稚魚を川に放流し、あとは稚魚の自力にまかせて天然餌料を捕食・成長させる。あるいは、川底を耕耘して人工産卵場を多数造成し、天然魚の産卵数を増やす、などの行為である。 つまり、ニジマスの生息する自然環境を最大限に利用して資源を増やす方策なのである。従って、この場合のニジマス資源は基本的には無主物とみな …

【公開記事】水辺のアルバム 2 〈海ウナギの果てしない物語〉 水口憲哉(フライの雑誌-第105号)

… 活史の研究を行っている。 しかし、実は一九二八年から三〇年にかけて、デンマークのヨハネス・シュミットのひきいるウナギの産卵場調査船ともいえるダーナ号での赤道に沿っての地球一周六万五千海里にわたる航海でもインドネシアのあたりは詳しく調査されている。その分類や分布の研究成果は一九三九年弟子のエゲエによってダーナリポートの …