長良川本流ニジマス管理釣り場の件

釣り具業者が長良川漁協と結託して、長良川を網でしきり、観光目的で長良川本流へニジマス管理釣り場を作った県知事や地域の子どもら、マスコミが参加して、観光で地域が賑わうならと、派手なオープニングセレモニーを行った。

ところが3週間後の大雨により、しきりの網が水没した。放流したニジマス1900Kg(1万9000匹)の多くが長良川へ流出した。ニジマスの放流を問題視する勢力が、「それ見たことか。」と叩きはじめた。Yahoo!ニュースが紹介したので、事情をよくわかっていない匿名層も乗っかっている。

いっぽう、釣り具業者はまだまだやる気で、むしろ戦闘態勢に入っている。なぜなら当該水域には、にじます漁業権が設定されている(内共第十四号)。特設釣り場も遊漁規則に入っている。漁業法的に瑕疵はない。漁業権を与えたのは岐阜県だ。外野からなにか言われたら、法に基づいてやっていますと答えればいい。

このずんどこ騒動について個人的見解を述べるなら、「あー。」という感じだ。

あまり覚えてる人はいないだろうけど、2002年多摩川関戸橋付近に多摩川漁協運営のニジマス管理釣り場ができた。にぎわうとともに、議論にもなった。国交省系の施設で民間主催のシンポジウムも開かれた。わたしはそこへ参加した。

都市型河川下流域でのニジマス成魚の繁殖率なんて。

「こと外来種絡みの話題になると、日本の自然の現状を肌身で知らず、自分の頭で理解するための努力をしておらず、議論のための基本的な知識もないと思われる方が、なぜか前に出てきて政府見解に沿った浅薄な自説を滔々と語りたがるのは本当に不思議だ。」(2016)と、あらためて思う。

自分の場合、外来種問題がどうこうよりも、こういう時に風を読んで乗っかってくる、付和雷同の匿名を含めた人々の動きが、生理的にすごく嫌である。どれくらい嫌かというと、誰もいないきれいな渓流へ一人で行っちゃいたくなるくらい。

以下、本件を理解するのに有意と思われる資料を紹介します。

岐阜市の長良川鵜飼の観覧船乗り場近くの管理釣り場が、増水で囲いの土砂が流されるなどの被害を受けていたことが22日、分かった。今月1日、期間限定で開業したばかりで、放されていた産業管理外来種のニジマスの多くが本川に流れ出たとみられる。国土交通省木曽川上流河川事務所長良川第一出張所は、事態の報告を求める行政指導をした。

 管理釣り場は長良川漁業協同組合(岐阜市)が開設し、市内の釣り具メーカーに運営を委託していた。関係者によると、19日夕、雨による増水が囲いの下流側の土砂盛りを乗り越えた。同日午後4時の長良の観測点の水位は15・45メートル(暫定値)で、平水より1メートル以上高かった。水位はさらに上がり、仕切り網も破損した。

 長良川第一出張所は21日、占用許可申請の際に提出された出水時の撤去計画にも関わらず、網の撤去が間に合っていなかったことから、漁協に対し経緯報告や再発防止策を求めた。

 管理釣り場は約3千平方メートルあり、開業前と週1回の追加分を含め計1900キロ(約1万9千匹)を放していた。漁業関係者は状況から「9割以上が流れ出たのではないか」という。

 ニジマスは産業利用の一方で侵略性のある外来種で、これ以上分布域を拡大しないよう国から対策が求められている。

 釣り場は20日から休業している。取材に対し、玉田和浩組合長は「2月にこれだけの雨は想定外で、魚は動かしようにない。対応して人命を失ってはえらいことだ」と理解を求めた。

 岐阜大地域科学部の向井貴彦教授(保全生態学)は「ニジマスは魚食性が強い魚で、これから遡上(そじょう)する鮎に悪影響が出ることが考えられる。長良川の歴史、伝統、自然を大事にするならば、釣り堀ではなく別のやり方がいいのではないか」と話した。

岐阜新聞社 yahoo!ニュース 2/23(金) 8:01配信

yahoo!ニュース 2/23

当該地区にはにじます漁業権が設定されている(内共第十四号)。特設釣り場も遊漁規則に入っている。漁業法的に瑕疵はない。

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