言わないでもいいことだけど、フライ業界の他に誰も言わないだろうから、わたしが言う。フライフィッシングを広告ツールに使いたがるおしゃれな人々って、なんで揃ってあんなにキャスティングがヘタなんだろう。
ヘタならともかく、あきらかに間違えてるのもいらっしゃる。ほとんどがいわゆるテンカラキャストで、フライタックルであれをやると手首と肘を痛める。もちろん渓流での釣り以外はできないのは明白で、高番手でのキャスティングは不可能だ。湖でのロングキャスト、海フライなんて無理無理無理無理。
いろいろあからさまで、動画は危険すぎる。
フライフィッシングが世間で大人気だった頃に、フライフィッシングおじさんたちが各種の媒体でぶいぶいと、色んなことを言っていた。わたしは憧れを持って、彼らを遠くから眺めていた若者だった。のちに、その有名なおじさんたちをナマで見る機会に恵まれた際、(あれ……?)となることが多かった。
おじさん、ヘタだったんじゃ。
マニアック系な釣り雑誌の編集者として、わたしにはひとつだけ自慢できる特技がある。一度でいいから一緒に釣り場へ出かけさせてもらえば、相手の釣りの力量はもちろん、釣り師としての素性、どんな人生を過ごしてきたかの人間性まで分かる。たった五分で分かる。情報が光の速度で釣り糸を伝わってくる。
(『葛西善蔵と釣りがしたい』より)
ナマで見るまで分からなかったことが、動画だと5秒でわかってしまう。
釣りのジャンルだけではない。えらくなっちゃうと、その人に大きな問題があっても、周りの誰もが(あのちょっとそれ、)と、指摘しづらくなる。ご本人だけが分からないまま、時間がすぎる。進歩がない。ご本人にはおそろしいことだ。
もう一度言うと、フライフィッシングの動画は危険すぎます。
単行本新刊『ブラックバス/ブルーギルのフライフィッシング』、2024夏出版します。
「フライの雑誌」次号第131号は、7月15日の発行予定です。すみません、第130号のお代金をお忘れの方はいらっしゃいませんか。
オンライン書店での扱いが始まりました。
honto 在庫ありhttps://t.co/guu6ZUI3AX
楽天ブックス 在庫ありhttps://t.co/9tK3zB7WAi…
アマゾン 在庫ありhttps://t.co/Ldvtbz27BV pic.twitter.com/ZcJktERIYc— 堀内正徳 (@jiroasakawa) March 18, 2024
フライの雑誌 125(2022夏秋号)
> くわしい内容はこちら
Flyfishing with kids.
一緒に楽しむためのコツとお約束
子供と大人が一緒にフライフィッシングを楽しむためのコツとお約束を、子供と大人で一緒に考えました。お互いが幸せになれるように、子供が子供でいられる時間は本当に短いから。
子供からの声(10〜12歳)|大人からの声|水産庁からの声|子供と遊ぶための道具と技術と心がまえ|釣り人の家族計画|イギリスの場合|「子供釣り場」の魅力と政策性
特別企画◎シマザキワールド16 島崎憲司郎
座談会「みんなで語ろう、ゲーリー・ラフォンテーン」
そして〈シマザキフライズ〉へ
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