浅川長沼橋付近「京浜ワンド」はいかにして誕生し、崩壊したか。2016年8月31日更新

浅川長沼橋付近「京浜ワンド」の誕生と崩壊を写真で紹介。(2015年11月15日〜2016年8月25日)

ワンドができるまでの経緯はこちら。
> わたしのオイカワ釣り場を工事するという。【まとめ】2016/06/14追記

2015年11月11日
2015年11月11日|工事前の長沼橋下。
2015年11月11日
2015年11月11日|右岸に釣り人が見える。右岸護岸直下、釣り人のいる地点から50メートルほどが最深部で、水深は80センチほど。
2015年11月11日
2015年11月11日|国交省京浜河川事務所の人々。ワンド造成に関しての最初の申し入れをする。
2015年11月12日
2015年11月12日
2015年11月12日
2015年11月12日|「まちを洪水から守るため」という建前の裏側には色々あった。> わたしのオイカワ釣り場を工事するという。【まとめ】|2016/06/14追記を参照。
2015年12月8日
2015年12月8日|希少な植物がいるから、と地元の団体からの要請でロープが張られた。
2015年12月8日
2015年12月8日|工事の事前には地元住民へ連絡をすると言っていたのに、とつぜんオレンジ色の立入り禁止フェンスが設置された。抗議したところ手違いだったと釈明されたが、フェンスは張られたまま。
2015年12月9日
2015年12月9日|工事される前の川原。
2015年12月9日
2015年12月9日|工事図面を見せてもらう。ワンド造成に関しての確認をする。京浜河川事務所の人も言っていたし、わたしも同じように思うのは、「一発大きな台風が来たら残らないでしょうね」という予想だ。「でも、やってみましょう」ということになった。
2016年1月14日
2016年1月14日|工事が始まった。
2016年1月14日
2016年1月14日|あっという間に川原が剥がされていく。むりやり手を腕を足をもがれていく気分だ。わたしのお腹がえぐられていく。
2016年1月14日
2016年1月14日
2016年1月14日
2016年1月14日。
2016年1月15日
2016年1月15日|洗濯板のように、つるぺたにされてしまった。
2016年1月15日
2016年1月15日
2016年1月15日
2016年1月15日|ついこの間まで地元の人々のいこいの川原だった。橋の上を通る人々がふと視線を川へなげ、かすかな諦め顔を表情へ浮かべたあと、そのまますう、と通りすぎていく。わたしも今までは同じだった。だけど今回はちがう。土砂を採取した後の川原に人工的な「ワンド」を造成して、水生生物が生息できるように川岸へ変化をつけてほしい、という要望を書面にして、浅川の仲間たちと連名で京浜河川事務所へ提出している。工事が終わったあとも、京浜河川事務所へ電話とメールと郵便のトリプルでしつこく連絡し、進捗を確認しつづけた。役所の業務として行なわれている調整の内容を小社ウェブサイトへその都度掲載し、それをプリントアウトして郵便で送った。
2016年5月19日
2016年5月19日|ようやく「ワンド」造成の工事が行なわれることになった。
2016年5月19日
2016年5月19日
2016年5月19日
2016年5月19日|浅川の仲間に集まってもらい、ワンドの位置と大きさ、形状を現場で決めた。ここにいたるまでの京浜河川事務所との面倒くさい折衝とは違い、現場の作業員の方々の対応はきわめてシンプルで親切だった。
2016年5月19日
2016年5月19日
2016年5月20日
2016年5月20日|翌日造成作業が始まった。
2016年5月20日
2016年5月20日
2016年5月20日
2016年5月20日
2016年5月20日
2016年5月20日
2016年5月20日
2016年5月20日
2016年5月20日
2016年5月20日|ものの一日で学校プールの数倍もの大きさのワンドが出来上がった。あっけないほどだ。人間の力の大きさを改めて思い知った。京浜河川事務所が作ってくれたワンドだから、「京浜ワンド」と呼ぶことにした。
2016年5月21日
2016年5月21日
2016年5月21日
2016年5月21日
2016年5月21日
2016年5月21日
2016年5月21日
2016年5月21日|積み上げたままの土砂がうら寂しいが、だんだん草も生えるだろう。
2016年6月14日
2016年6月14日
2016年6月14日
2016年6月14日|3週間後のワンド。少しずつ雰囲気が良くなって来た。
2016年6月14日
2016年6月14日
2016年6月14日
2016年6月14日
2016年6月14日|岸際のたまりに体長数ミリの稚魚が群れている。
2016年6月14日|岸際のたまりに体長数ミリのオイカワの稚魚が群れている。
2016年6月14日
2016年6月16日
2016年6月17日
2016年6月17日
2016年6月18日
2016年6月18日
2016年6月22日
2016年6月22日|ワンド右岸にルアーの釣り人を発見。
2016年6月22日
2016年6月22日|地元の子どもの観察によると、「ワンドに大きな魚が入っていたよ」とのこと。釣り人がポイントを見つける能力は魚と同じくらい早い。ときに魚より早い。
2016年6月26日
2016年6月26日|釣り人が連日ワンドを訪れるようになった。
2016年6月26日
2016年6月26日|コイ、ナマズ、オイカワ、ブラックバス、カワムツ、ハゼ類をワンドの中で確認した。川の他の場所にくらべて魚影はとても濃い。オイカワがワンドの浅瀬で産卵している。孵化したての幼魚がワンドのたまりで遊んでいる。川によどみを作るだけで、命が集まってきた。
2016年7月4日
2016年7月4日|大雨。ワンドの端につみあげた土砂の半分ほどまで水があがった。
2016年7月7日
2016年7月7日|ワンド手前左の土砂が流された。しかしまだ健在。
2016年7月8日
2016年7月8日
2016年7月13日
2016年7月13日|増水がおさまったらまた連日釣り人が入るようになった。でも釣れたところを見たことがない。
2016年7月15日
2016年7月15日|夏草の色が濃くなってきた。
2016年7月22日
2016年7月22日|増水。また手前が崩れた。おそらくここの場所が崩れるだろうなと思った場所が崩れている。
2016年7月28日
2016年7月28日|本格的な夏がきた。
2016年8月5日
2016年8月5日|川岸に草付きゾーンができてきた。このまま半年も過ぎてくれれば、まるでもとからあったみたいなワンドになるかも、と思っていた。
2016年8月11日
2016年8月11日|増水。浅川はちょっとの雨でもすぐに増水する。ざーっと流れて、すぐに水が引く。保水力がない。
2016年8月21日|台風7号のあとの増水。
2016年8月21日|台風7号のあとの増水。ワンドの半分ほどが持って行かれた。じつはこの日からわたしは3日ほど釣りに行って留守にしていた。その間に浅川を台風9号が直撃。浅川は大増水した。この辺り一帯には避難勧告が出された。
2016年8月24日
2016年8月24日
2016年8月25日|北側の土手の上端から3メートルほどまで増水したらしい。ここまでの増水はここ20年ほどなかったと、地元の人は言っていた。ワンドはもちろん川原は完全に水没し、その上を三日三晩にわたり激流が荒れくるったようだ。結果、ワンドは姿を消した。2016年、オイカワ産卵後の仔魚にいちばん大切な季節の浅川長沼橋には、ぼくら釣り人が声をあげて国交省を動かし、造成に関わったワンドがたしかにあった。次の魚たちのためにはよかったはずだ。反省点、改善したい点を多々発見した。次の機会に活かしたい。
2016年8月25日|台風9号の後。土手の上端から3メートルほどのところまで水が来たらしい。ここまでの増水はここ20年ほどなかったと地元の人は言っていた。ワンドはもちろん川原は完全に水没し、その上を三日にわたり激流が荒れくるった。結果、ワンドはこのように姿を消した。とはいえ2016年のオイカワ産卵後の仔魚にいちばん大切な季節の浅川長沼橋には、わたしたち浅川の釣り人が声をあげて国交省を動かし、造成に関わったワンドがたしかにあった。四ヶ月間の奇跡であった。国のやることだから、公共工事だからと諦めないで、河川管理者へ食い下がり、ねばり強く交渉した。仲間たちの連携と協働の成果だ。全国どこの川でも同じことはできるはずだ。今回の件で、川にワンドを作る際の反省点、改善したい点を多々発見した。もし次の機会があればこの知識と経験を活かしたい。
2016年8月24日|申しわけ程度に左岸の凹みが残っているが、そこはもともとの川の流れも凹んでいたところ。自然はさすがだ。人工のワンドはほぼ「目標消失」という感じ。
2016年8月26日|申しわけ程度に左岸の凹みが残っているが、そこはもともとの川の流れも凹んでいたところ。自然はさすがだ。むりやり掘った人工のワンドはほぼ「目標消失」という感じ。

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