近年、生態系保全だの生物多様性大事だの、ましてやSDGs(なにそれ。ロハスどこいった。)だのと、口先だけで言いたがる企業や人間が(自分含めて)、あまりにも多いと感じる。
それぞれの持ち場でそれぞれの考えへ忠実だと思う仕事をすればいい。
でも原理原則的に考えれば、核・原発への自分の姿勢を旗幟鮮明にできないで、生態系やら生物多様性の保全は語れないはずだ。
とくに子供たちへ接する立場の人は。
「国内の釣り具産業は、20年後にはほとんど死滅しているのではないか。種をまかず芽を育てずに資源を浪費するばかりの業界ならば、仕方ないことだ。
夢もある。
第4章でとりあげた多摩川は都市型河川の典型だ。40年ほど前までの多摩川下流域は、生活排水と工業汚水の排水路にすぎず、生物の棲める環境ではなかった。しかし下水道の普及で水質は回復し、魚道が設置されて、近年は遡河性のウグイやアユが再生産する川になった。
魚道が上流域まで完全に整備されて産卵場が確保できれば、サクラマスの復活も夢ではない。サクラマスの魚影が戻った近未来の多摩川を夢想する。そして多摩川が他の都市型河川の未来のモデルケースとなってほしい。」
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「原発事故で、東日本の山も川も湖も、虫も鳥も魚たちも人間も、ひとしなみに放射能の雲に沈んだ。同じ国土に人間が立ち入ることができない川がある。渓流の美しいヤマメやイワナが、放射能で汚染される日が来ようとは、筆者はこれまで想像したこともなかった。
釣り人と住民、漁業協同組合、行政、水産研究者は長年いっしょになって、きれいな魚がたくさん泳いでいる美しい川、たのしい釣り場を作ろうとがんばってきた。たくさんの人がどれだけ真剣に関わってきたかを考えるほどに、悪い夢を見ているような気分だ。
放射能汚染の前では、キャッチ・アンド・リリースも生物多様性も、河川環境の保全もヘッタクレもない。あまりにもきびしく、後戻りができない現実を前に無力感におそわれる。
しかし、だ。
釣り人は本当に無力だろうか。釣り人は常に次のライズリングを探している。」
126号で紹介した「サーモン大砲」。チューブの中を移動する姿がサメ映画風でもある。 https://t.co/SM2c1XtPCC
— 堀内正徳 (@jiroasakawa) February 15, 2023
かわいい目玉つけ。〝宇宙人みたい〟 pic.twitter.com/PWLTBBC7BD
— 堀内正徳 (@jiroasakawa) February 15, 2023
127号が3月解禁に間に合わないのが確定したので、
出るまで、去年の春特集を楽しんでいただければ
幸いです。高評価のいい号です。
第124号 特集◎ 3、4、5月は春祭り 全国の春の釣りとその時使うフライ|ずっと春だったらいいのに!
動画の中で『フライの雑誌』122号が紹介されています。
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