作家の樋口明雄さんと長電話。思えば20年近くのおつきあいになる。
最初は「読者カード」をもらったのだった(!)。職業作家さんから「読者カード」をもらうなんて、シアワセな雑誌である。
樋口さんはその頃すでに北杜市の、南アルプスの麓で暮らしていた。速攻で会いに行った。一緒に釣りをした。仲良くなった。
樋口さんは2008年に『約束の地』で大薮春彦賞をとった。2010年、フライの雑誌社から初のエッセイ集、単行本『目の前にシカの鼻息』を発行した。何か理由を作っては、折に触れて北杜市へ遊びに行っている。
去年は一緒に両俣小屋へ釣りに行った。二人で林道を4時間歩いて小屋に着いた。宿帳を書くとき「下山は明後日だね。」と言われて、「えッ……。」となった。一泊のつもりだった。その場で日程を延長した。延ばしてよかった。いい釣りができた。山にもっといたかった。
樋口明雄さんには「フライの雑誌」次号第130号もご寄稿いただきます。3月上旬発行予定です。
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